2017年3月20日月曜日

Wonderland作品紹介(その2)



3月29日より西荻窪のお茶専門店
喫茶去一芯二葉さんのスペースをお借りして
「不思議の国のアリス」をテーマにした
小さな個展「Wonderland」を開催します。

先週に引き続き今回も
岩波少年文庫版「不思議の国のアリス」(訳:脇明子)から
本文を引用しつつ出展作品の一部をご紹介。










後ろ向きのアリス



前回うしろ姿の写真のみ
UPしておりましたアリスですが















前を向くとこんな




こんな感じになっております。












こちら側のアリス




「『さあ、おきて、アリスちゃん!』と、お姉さんが言いました。
『ずいぶん長いお昼寝だったわね!』
『あーあ!すごくへんてこな夢を見ちゃった!』
アリスはそう言って、みなさんがたったいままで読んでいた
おかしな冒険のことを、思い出せるかぎりお姉さんに
話して聞かせました。話し終えると、お姉さんはアリスにキスをして、
『たしかに、ずいぶんへんてこな夢だったのね。だけど、あんたはもう
お茶の時間なんだから、走って帰ったほうがいいわよ。急がないと、
まにあわないわ』 そこでアリスは、立ち上がってかけだしましたが、
走りながらも、足元を気にせずにいられる暇さえあれば、
なんてすてきな夢だったんだろうと思いつづけていました。」






有名な作品なので
皆様ご承知であること前提で書きますが
アリスは「夢オチ」の物語。
つまり「Wonderland」は
アリスの中に広がっているのです。

この作品は「あちら側」(Wonderland)ではなく
「こちら側」(現実世界) のアリス。
目覚めた後は「お茶の時間」(喫茶去一芯二葉さん)
へと繋がるのです。




・・・と
もっともらしく書いておりますが
長く私の作品をご覧になっている方には
バレているかもしれませんが
私が作る「女の子」は
相変わらず「この顔」から
抜け出せないままなのでした。














チェシャー・ネコ


「ネコはアリスを見ると、にやにやと笑いました。
気立てはよさそうだわ、とアリスは思いました。
でも、とても長い爪とたくさんの歯を持っているのはたしかですから、
ていねいにあつかっておくにこしたことはありません。
『チェシャー・ネコちゃん』ネコがそう呼ばれるのが好きかどうか、
全然わからなかったので、アリスはちょっとびくびくしながら、
そう声をかけてみました。でもネコは返事をせず、ただ、ますます
大きな口を開けてにやにやしただけでした。」 






文庫版の表紙は
黒っぽい縞柄のネコでしたが
これに関してはディズニーのイメージに
あえて引っ張られ 紫の縞柄に。

ネコはあまり得意ではありませんが
このチェシャ猫は気に入っっております。
いじわるな顔でじーっと見てる感じが。














ドードー鳥


「『では、それをこちらへいただきましょう』
と、ドードー鳥が言いました。するとみんなはまたアリスをかこみ、
そのまんなかでドードー鳥がおごそかに指ぬきをさしだし、
『このうるわしき指ぬきをお受けくださるよう、われら一同、
つつしんでお願いいたす』と言いました。この短い演説が終わると、
みんなはいっせいに拍手しました。アリスは何もかもが
ひどくこっけいだと思いましたが、みんながあまんまり
まじめな顔をしているので、笑いたくても笑えませんでした。



写真では見えづらいのですが
手には「指ぬき」を持っております。

テニエルのイラストでは
鳥の羽根から人間の手が出ておりますが
その奇妙な感じはカット。
かわいさ優先で。












キノコの上のアオムシと水煙管



「『いまに慣れる』とアオムシは言いました。そして、
水煙管を口にくわえると、またプカプカやりはじめました。
今度はアリスも、アオムシがもう一度しゃべる気になるまで、
しんぼう強く待ちました。一、二分すると、アオムシは水煙管から
口を離し、一度か二度あくびをして、からだをぶるぶるとふるわせ
ました。そして、キノコの上からはいおりると、
『片端は大きくし、片端は小さくする』とだけ言って
草むらのなかへとはいっていきました。」





物語のアオムシは
ずいぶんつれない「塩対応」ですが
私の作るアオムシは
水煙管を吹かすにはやや不釣り合いな 
キュートな感じに。
こちらもかわいさ優先で。













演じきれてないSally





さて来週はいよいよ
「なりきりSallyシリーズ」のご紹介。

 どうぞお楽しみに♪










自己紹介

自分の写真
Tokyo, Japan
SleepySheep(フェルト作家) www.sleepysheepsoap.com/